現役女子大生タレント・中川紅葉が見つけた“聖域”/ココロすっぴん#31
東京ウォーカー(全国版)
当たり障りのないように生きると自分の色が薄くなっていく
オンラインのお渡し会で、「誰かと比較して劣等感を抱くなら、比較されないところで強みを作れば良いのだ」と答えた。現に私が23年間意識し続けていたことだった。
他人の強みを見つける能力に長け過ぎている私にとって、自分の持つ強みのカードを増やすことで盾を増やしてきた。だからこそ、ある人は「女子大生」、ある人は「本を書いた人」、ある人は「タレント」だと、色んな方面から見てくれていたのかもしれない。でも本人は、自分が何者なのか、それがやっぱりピンとこない。
そんな見え方に、今まで一つづつ対応していた。こう言われないように、違う意味で取られないようにと。今考えれば、そりゃ気にしすぎになっても仕方ないような気がする。このまま当たり障りのないように、誰からも反感を買わぬように生きていくのはやめようと、ふと先日思った。自分の色が確実に薄くなっていく感覚があったから(あんな中川が鬼詰まりしていた本を書いておいて?笑)。
みんなに分かってもらえるように、は、分かってくれよ、という私のエゴにすぎないのかもしれない。
もうすぐ新学期。「仕事にならないからやらない」と言っている場合じゃない。もっと本当に興味のあるものを見つける必要がある気がしていた。新しいものに出会いたいと願うことは、今の環境や考え方を持ち続けるなというサインだ。特にこの数日、私にとっての聖域を探し続けていた。
すると、肩書きや目標を忘れた先に、意外にも簡単に、純粋にやってみたかったことを思い出した。
みんなに理解されるものを作ったり書いたりするのはやめよう。全員の共感を得るものづくりには、きっとオリジナリティが足りない。きっと文章でもそうなんだろう。馴染もうとするから自分が分からなくなるのだ。そんな前向きな成長を、今は感じている。
【ヒトコト】
そんなこんなで、new趣味ができました。いや、1st趣味。いつか公開します。
本は読んでいただきましたか?私にとって大事でかわいい本です。ちなみにどの章が好きか教えてくださいませ。私のおすすめは「熱海の市民プールにて」「父親」「ギリギリ埼玉県、川口」。
そういえば父から長文で褒めちぎられ、最後に「書いてくれてありがとう」とのLINEが来ました。匠にしなくて良かった、とも。都合のいいジジイとか言ってごめーん。許せ
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