大阪の老舗菓子メーカーから回転焼スイーツが登場!コロナ禍の新たな挑戦

関西ウォーカー

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江戸時代に創業し、200余年の歴史をもつ「あみだ池大黒」。大阪の定番みやげ「おこし」で知られる老舗が、あんバターたっぷりの新スイーツ「あんこはさんだー」を2020年11月17日より販売開始。キュートな見た目のこちらを、あんこ大好き編集部員・石川が実食レビューすると共に、商品開発の裏側やこだわりを聞いてきた。

幅広い世代に人気の「回転焼」が、ちょっぴりリッチなスイーツに進化

念願のあんこはさんだーを前に、テンションが上がる。なお今回はお店のご厚意で試食をさせてもらったが、普段は店頭で食べられないのでご注意を


きっかけはコロナ!新商品開発の経緯

コロナ禍でおみやげ需要が激減し大打撃を受けるなか、「おみやげではなく自宅で楽しめるものを」との思いから、新商品の開発をスタート。閉塞感が漂う日常を少しでも彩るよう「リッチさ」を追求した結果、「高級版の回転焼ってないよね?」と感じたことから、多くの人から親しまれる回転焼をご褒美スイーツとして進化させた「あんこはさんだー」が誕生した。

なお商品のキャッチコピーは「黄金のふわふわ太閤焼」だが、これは大阪弁で回転焼を「太閤焼」と呼ぶため。大阪土産を200年以上作り続けるあみだ池大黒の大阪に対する敬意や、大阪の人々に支えられている感謝を表しているのだとか。

あみだ池大黒といえば、大阪名物「岩おこし」。実は筆者も帰省の際によく購入している


こだわりのあんバタークリームで回転焼をスイーツに

今回石川が訪れたのは大阪駅直結の人気商業施設「LUCUA 1100」2階にある「pon pon×Chris.P」。定番のおこしやカラフルなスイーツが並ぶなか、入り口前にあんこはさんだーを発見!

大阪駅直結のルクアイーレ店。仕事帰りや移動の際にも立ち寄りやすい

この日は朝一番に伺ったため商品がたくさんあるが、数量限定のため夕方には売り切れてしまうことも。購入したい人は早い時間に訪れるのが良さそうだ


まず目を奪われるのが、これでもかと言わんばかりにたっぷりと挟まれたあんバタークリーム。あんこのみを楽しむ回転焼をスイーツへと進化させるべく、「あんバター」は特にこだわったポイントだそう。北海道産の有塩バターと発酵バターをブレンドして、スイーツと呼ぶにふさわしい滑らかな口どけを実現。あんこはバタークリームや生地との相性を考えて、甘さが控えめなものを使用する。

つぶつぶのあぶきがたっぷり入った「小倉」

なめらかなこしあんを使用した「抹茶」


500回以上の試作を経て完成した、ふわふわしっとり生地

手にしてみると、分厚い生地のやわらかさにビックリ。秘密はきめ細かく泡立てたメレンゲで、職人が素早く混ぜ合わせることで、空気をたっぷり含んだふわふわの食感に。さらに水分を飛ばしすぎないよう、焼き方にもこだわりが。生地は冷えるとどうしてもしぼんでしまうが、小麦粉の量を増やすと食感がパサパサに。そこで生地の配合・焼き時間・温度・焼き方・小麦の分量などを細かく研究。500回以上もの試作を重ねた結果、じっくりと時間をかけて蒸し焼きにするという、現在の製法にたどり着いたという。

試行錯誤の末、冷めてもしぼまずスフレのようなふわふわ生地を実現


実は工場で一つ一つ手作りされているあんこはさんだー。生産の翌日には店頭に並べられている。

工場の風景。あんバターも一つ一つ手搾りされる


「あんこはさんだー」をいざ実食!

口に入れるとまず感じるのが、バタークリームの豊かな香り。これがなんとも贅沢な気分にさせてくれる。あんこだけでももちろんおいしいが、バターのコクと合わさることで、よりあんこの甘さが引き立つような気がして不思議。食感が楽しいつぶあんたっぷりの「小倉あん」と、なめらかなこしあんを使用した「抹茶あん」、どちらも甲乙つけがたし!

生地の食感はスフレのようで、小さいながらもパンケーキを食べているかのような満足感が。こだわりのふわふわ食感も魅力的だが、和三盆糖を使用した上品な甘さにも心を奪われる。あんこ好きの筆者だが、正直これは生地だけでも食べてみたい…!

店員さんにあんこはさんだーの感想を聞くと、「かぶりついて食べました!生地とあんバタークリームのハーモニーが口いっぱいに広がります」と答えてくれた


あんこはさんだー以外にも、興味深い商品が!店内をチェック

伝統の「おこし」を守り続けることはもちろん、その歴史にあぐらをかかず柔軟な発想で和洋融合の創作菓子開発に力を入れる、あみだ池大黒。そのため店内にはさまざまなお菓子がズラリと並ぶ。新たな大阪土産として最近人気が高まっているお花の形のラングドシャ「大阪花ラング」がまさかこちらの商品だったとは、個人的に驚きだった。

開けた瞬間、思わず笑みがこぼれそうなかわいさの「大阪花ラング」。大阪土産の新定番を作りたいとの思いから生まれたそう


なかでも一番気になったのは、マシュマロとライスクリスピーをアレンジした「マシュー&クリスピー」。とにかく見た目がかわいくて、眺めるだけで楽しい気分に。季節限定品も多く、今ならクリスマスモチーフのデザインも。

アメリカで定番のおやつとして親しまれるライスクリスピートリートをアレンジした「マシュー&クリスピー」

ハロウィンやクリスマスなど季節限定商品も登場。「もこもこサンタ」(507円・税込)

ちょっぴりとぼけた表情がたまらない!「とことこトナカイ」(507円・税込)

ポップでカラフルなクリスピーケーキの中でも、定番商品の「マイ・ラブリー・ドッグ」(507円・税込)が人気だそう

おこしをクランチ風のチョコレートに仕上げた「メランジェショコラ」。ストロベリーマスカルポーネやカフェオレなど、12種類のフレーバーが揃う

ドライフルーツやスパイスカレーなど、おこしの概念を覆す組み合わせが魅力的な「pon pon Ja pon」


今回紹介した「あんこはさんだー」はLUCUA 1100の「pon pon×Chris.P」だけでなく、あみだ池大黒本店やなんばウォーク店、阪神百貨店の店舗でも発売中。なお、販売は火・木・土曜のみで数量限定。気になる人は早い時間に訪れて、おうち時間を少し優雅にするご褒美スイーツをお試しあれ!

取材・文=石川知京(関西ウォーカー編集部)

※新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。

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