“霊が視えすぎる芸人”に聞くお笑い業界の生存術「自分で自分を勘違いさせて、心の芯も先につくっちゃえばいい」

東京ウォーカー(全国版)

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霊が視えすぎてしまうため、「当たりすぎてコワい!」とバラエティ番組で話題の霊視芸人・シークエンスはやともさん。新刊『霊が教える幸せな生き方』では、子供の頃から霊とともに生きてきて痛感した、人生を悔いなく幸せに生きる人の条件について本音を綴っている。 前編 に続き後編では、悪い霊を寄せつけることなく、幸せに生きていくための条件について聞いた。

霊が視えすぎる芸人・シークエンスはやともさんが語る「幸せに生きる条件」


メンタル面で他人に救いを求める人は、最終的にうまくいかなくなったとき、人のせいにする


――この本で一番、興味深かったのは、「人のため、社会のため」よりもまずは「自分のため」に生きること、「偽善を捨てて自分に正直になる」ことが大事という話です。

新刊『霊が教える幸せな生き方』

【はやとも】それは、生き霊をたくさん見てきて痛感したことです。人間は必ずマイナス感情があるので、性善説だけじゃ生きられないんです。だからまずは、自分を一番大事にして、欲望に素直にならないと、心のバランスがおかしくなってしまうんですね。心のバランスに正解はないので、自分で幸せを感じられるバランスを見つけていくしかありません。

そのとき、人のためにやることを優先していると、いつか「こんなにがんばっているのに報われない!」「見返りが何もない」というマイナス感情がわいてきます。そして、自分よりうまくいっている人をうらやましがったり、ねたんだり、ひがんだりするようになる。心のバランスを崩しやすい人は、そうなることが多いです。

なぜそうなるかというと、自分の中に満たされないものがあるから。メンタル面で他人に救いを求める人は、最終的にうまくいかなくなったとき、人のせいにするからです。残酷なことを言うようですが、「この人に自分は必要なんだ」とか、「自分が何とかしてあげなきゃダメだ」と思っても、相手は頼んでいないと思っているケースがほとんどです。だから、期待するほど感謝も恩義も感じていないんです。

――新型コロナで世界が一変して、生きにくくなっている状況で、人を助けたり社会をよくしたいと考えている人も増えていると感じます。私もそういう気持ちはありますが、それでも幸せになるのはどうすれば?

【はやとも】人のためじゃなくて自分のため、自分の喜びのために、人を助けたり社会をよくするなら問題ありません。たとえ誰からもほめられなくても、「自分が満足できることをやった」と思えれば、心のバランスはとれます。そう思えないなら、どんなにいいことをやっていても幸せにはなれません。

死んだあとも成仏できずにこの世をさまよっている人も、人のために尽くして生きていたような人が多いです。やさしい人は生きている間、悪い人のことまで真面目に考えてしまって、自分を追い込んでしまいがちです。よく、誰からも好かれていたようないい人が、自ら命を絶ってしまうことがありますよね。それも、やさしすぎて自分が苦しくなってしまったケースが多いと僕は思っています。

「自分の人生を楽しんでいる」と“悪い霊”を寄せつけない


――では、自分のために生きると決めたら、具体的に何からはじめればいいと思いますか。

【はやとも】 前回 も話したように、まずは自分に自信を持つことです。そして、やりたいことをやってみる。お笑い芸人に、悪い霊を寄せつけない強い人が多いのは、みんなやりたいことをやって自分の人生を楽しんでいるからです。

自分に自信を持って生きている人は、心の芯が強くなります。芯が強くなると、他人に振り回されなくなりますよね。心の芯が強くて成功している人は、自分だけが満足して終わるわけではなく、「この人はすごい!」と周りを勘違いさせることが上手です。すると、勘違いさせられたほうの人も、その人のおかげで喜びや楽しみを感じられますよね。

――結果的にお互いハッピーな、“ウィンウィンの関係”になるわけですね。


【はやとも】そうなんです。僕がお仕事をたくさんいただけるようになったのも、勘違いさせている方が多いからだと思います(笑)。僕より霊が視えている芸人もいますから。これって全ジャンルに言えることで、どんな世界でも「アイツはすごい」「あの人なら」と思ってもらえるイメージやキャラクターの人が成功していますよね。

極端な話、同じ実力の人が2人いて、「僕が絶対に成果を出して見せる!」と自信満々に言う人と、「僕なんてムリですよ」と遠慮する人がいたら、前者を選ぶ人がほとんどだと思います。そもそも完璧な人間なんていないんですから、「自分はすごい!自分は周りに好かれてるんだ!」と、周りに勘違いさせて伝染させていく力があるかどうかで差がつくと思うんです。

僕も10代の頃までは、人見知りで自信のカケラもなかったですけど、ずっとお笑い番組が好きで、「自分も芸人になる!」と決めてから芯ができました。そんな風に、自分で自分を勘違いさせて、心の芯も先につくっちゃえばいいんです。

――自分で自分を勘違いさせるという発想はすごく面白いですね。自信がなくても、得意なことがなくても、誰でもできそうです。はやともさんの話を聞いて霊の存在も怖くなくなりましたし、元気が出るお話をありがとうございました!

取材・文/樺山美夏 撮影/島本絵梨佳

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