【内覧会レポート】新旧融合の 「ロームシアター京都」が京都・東山に16年1月10日(日)オープン
関西ウォーカー
2016年1月10日(日)、京都・東山に多目的ホール「ロームシアター京都」がオープンする。そして一足早く、11月20日(金)に内覧会が行われた。
このホールは、2012年に約50年の歴史に幕を閉じた「京都会館」が改修されたもの。京都に本社がある半導体・電子部品メーカーのローム株式会社が、50年間にわたるネーミングライツを獲得。「ロームシアター京都」と名称を変え、来年1月に再スタートを切る。
今回の改修は、単なる補修に留まらず、「時代ごとの新しい価値を古い価値の上に重ねてい」くことを前提に行われ、京都会館時に使用されていた柱やレンガなどを活用して再整備された。そのため、昔外壁だったレンガの壁を、部屋の壁として活用したりするなど、新旧が混合した構造に。
旧第一ホールは「メインホール」に。舞台がより広く、高くなったことで、本格的なオペラやバレエが上演できるように。また、京都会館で一番の問題と言われていた音響も、反射板を付けることで、臨場感あふれるサウンドとなり、本格的なクラシックにも対応。ほかに舞台と座席が近くなり、パフォーマンスをより近くで体感できる。
今回新たに設けられたのが「ノースホール」。メインホールの演劇用舞台とほぼ同じ大きさなので、リハーサルなどに使用可能。また壁一面が鏡仕様なので、バレエやダンスの練習に最適。ここは、床や壁、天井にいたるまで全て黒塗りのブラックボックス型なので、「表現の幅が広がるのでは」(ロームシアター京都・KYOTO EXPERIMENT プログラムディレクターの橋本裕介さん)。なお、このブラックボックス型の多目的ルームは京都に今までなかったのだとか。
ほかに、中小規模のクラシックにも対応できるサウスホールや、二条通と冷泉通を南北に結ぶ共通ロビーのプロムナード。また、1Fには蔦屋書店とスターバックス、2Fには、京野菜や地元のもので作られるグリルレストランが入る、パークプラザなどが設けられてる。
オープン日を皮切りに、能楽やオペラなど、オープニングを彩るさまざまなジャンルの公演が目白押し。音響も素晴らしく、心地よく観賞できるようになった「ロームシアター京都」にぜひ足を運んでみよう。
【取材・文=関西ウォーカー編集部】
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