パパと息子のなにげない毎日に共感の涙!2度の育休を取得した“育休男子”が描く育児漫画【作者に聞いた】

東京ウォーカー(全国版)

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ほのぼのとした育児漫画をSNSで公開する、会社勤めのトンさん( @ton_father )。2度の育休を取得し、毎日の育児を優しいタッチで描く漫画には「素敵な投稿!」「うんうん、わかるわかる!」など多くのコメントが寄せられている。Instagramのフォロワーは1.7万人(2023年4月12日現在)を数えるほか、アメブロ公式トップブロガーとして活躍中。トンさんに、育休男子として漫画を描き始めたきっかけや、男性の育児について聞いてみた。

子供はジュースの水位を重要視する⁉


「男だって赤ちゃんの成長を間近で見守りたい!」育休男子と長男サクちゃんとのキラキラした毎日

トンさんは、4人家族。2018年生まれの兄・サクちゃんと、2022年生まれの妹・マチちゃん。そして、実姉の介護も頑張る尊敬できる妻・奥チョさんだ。育児日記は「長男が生まれた4年ほど前に、育児を通して体験した素敵なできごとやその時の気持ちなどを記録として残していきたいと思って」と、2019年1月にブログ「それいけ!育休男子」をスタート。

ブログの冒頭に“第一子誕生を機に、思い切って育休を取得した新米パパ・トンです☆あたふた&キラキラな毎日を漫画にしていきます!”と書かれてあるとおり、「育児の楽しさや喜びを、育児ができることへの感謝の気持ちを込めて描いていきたいと思って取り組んでいます」と、漫画のテーマを語る。

漫画 『息子に一番感謝していること』 では、「毎日、怪獣ごっこをせがまれたり、一緒にお絵描きしたり、毎日のこと過ぎて油断すると当たり前の感覚になりそうだけど、育児ができる毎日があるってことを、慣れずにずっと新鮮に感謝し続けていこうと思っています」という気持ちをそのまま描いたもの。

息子に一番感謝していること

息子に一番感謝していること-1

息子に一番感謝していること-2

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息子に一番感謝していること-6

息子に一番感謝していること-7


『僕が息子の生き様をカッコいいと思う理由』 の回では、 サクちゃんが大好きな絵を描くことに没頭する姿勢を“カッコいい”と、日常の一コマが輝きに満ちていることを表現している。

僕が息子の生き様をカッコいいと思う理由

僕が息子の生き様をカッコいいと思う理由-1

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僕が息子の生き様をカッコいいと思う理由-8

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読者の方からは「元気をもらった」「幸せな気持ちになった」という声が多い。トンさんも「多くの方に見てもらえたりコメントをいただけたりした時に、漫画を描いていてよかったと思います。制作の励みにもなっています。また、息子も僕の漫画が好きなのですが、一緒に読んでいる時にも幸せを感じます」と、子育てを漫画にすることで、相乗効果を得ているようだ。

しかし最も共感を得られた漫画は、意外なものだったとか。「 『息子のジュースを水で薄めてたのがバレた時』 という投稿で、最も多くのリーチを記録しました。このエピソードが、こんなにも多くの方に共感を得るとは思いもしなかったので驚きました。また、お寄せいただいた類似エピソードに、改めて子供の見ている世界っておもしろいなぁと思いました」という。

息子のジュースを水で薄めてたのがバレた時…!

息子のジュースを水で薄めてたのがバレた時…!-1

息子のジュースを水で薄めてたのがバレた時…!-2

息子のジュースを水で薄めてたのがバレた時…!-3

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サクちゃんが、ジュースの量が少ないと不満を漏らす。そこでトンさんは見た目の分量だけ増やしてごまかそうと、試しにバレバレの状態で水を注いで薄めてみると…息子さんは意外にも大満足!予測不能な子供の感覚に驚いた、という話だ。

トンさんの漫画によく書かれているのが「これもあとからいい思い出になる」という言葉。とはいえ、初めての育児は思い出しても大変だったこともあるはず、と聞いてみると「仕事との両立の問題や、体調のすぐれない時など、育児がしんどいと感じる時も当然あります。でも、夫婦で協力し合えているので、お互いにかかる負担はだいぶ小さくなっている気がします。また、育児をしたいと願い続けた不妊治療時代を経てきました。幸せと感謝の気持ちの方がデカすぎて、大変という感覚が少しマヒしているのかも知れません(笑)」と語る。

育休を取ると決めても「本当に休んでいいのだろうか…」と不安に

トンさんの家庭では、妻の奥チョさんはお姉さんの介護のため育児をすることが難しく、そこでトンさんが2018年に育児休暇を取ることになった。今は男性の育児休業取得促進のために「育児・介護休業法」が改定され、2022年4月から段階的に施行されることになったが、それでも男性が取得するのには迷いや不安があるとの反応は少なくない。

トンさんは、迷いはなかったのだろうか。育休を取ることに上司には理解してもらったが、経済面や、復帰したあとのポジションについては、不安もあったと描いていたが…。「幸い経済面では、思った以上に福利厚生が手厚くて、大きな不安を抱くほどではありませんでした」

復帰後については「一度目の育休では、すごく不安がありました。仕事の感覚の取り戻し方や、人事異動などで変わった人間関係など、新たな環境には少し神経を使いました。ですが、育休を取得した時、妻からは感謝の言葉をもらっていて、それが励みになりました。特に一度目の取得時は、子育ても、育休も夫婦初めてのことばかりだったので、よく話し合い相談し合った思い出があります。二度目の育休の際は違う上司の方でしたが、大変理解を示していただき心強かったです」

2019年の漫画で、男性トイレにおむつ替えスペースがないことや「イクメン」という言葉の違和感を描いているトンさん。現在の育休事情についてはどう考えているのだろうか。「男性の育休取得についてのニュースや記事をよく目にするようになり、社会的機運の更なる高まりも感じます。周りでも短期間ですが、男性育休を取得したという声を聞きます。それが当たり前になれば、周囲を気にして言い出せなかったが『本当は育休を取りたかった』という隠れ育休志望の男性がどんどん表面化してくるのではと思っています」

さらに、違和感があると言っていた、男性が「育児を手伝う」「イクメン」「家族サービス」などの言葉。これらが使われなくなるには「『家族はチーム』という意識を持つことだと思います。そのイメージが持てると、洗濯や食器、寝かしつけ、何でもいいですが『これをしたらその分、妻が楽になって、ひいては自分も含め家族全体の状況がよりよくなる』という思考になれるのではと思います」と意識の重要性を教えてくれた。

育休は、子供の成長が見られる”世界一の特等席”

育休を取ったことによる最大の魅力は「子供の成長を間近で目撃できる世界一の特等席だというところ」と言うトンさん。そこで、子育てや育休に不安を抱えている男性に向けて「こんな幸せが待っているよ!」と、思わず育休を取りたくなるような、おすすめエピソードを教えてもらった。

『二度目のメリクリ』 という回。息子が2歳になりたてのころ、リビングに飾ったクリスマスツリーにとても感動し『くりまつつりーだぁ!』とつぶやきながら、僕らの座る座布団まで運んで、みんなでいつまでも眺めていました。お喋りが段々できるようになってきて、周りの世界のことが分かってきた時期でしたが、こんなにも純粋に感動してくれる姿がとてもうれしかったのを覚えています」

「二度目のメリクリ」より


さらにこちらも。「 『特等席』 という回。息子が3歳間近のころ、お風呂で頭にお湯をかけるのが怖くていつも大苦戦していました。でも、父子で湯舟での水遊びを繰り返すうち、ある日自分から頭にシャワーをかけようと挑戦してくれたことがあって、凄く感動したのを覚えています。子供の成長の瞬間を間近で見守れることの贅沢さを改めて感じました」

2022年には、サクちゃんの妹が誕生。「第二子を授かり、兄と妹の関係が今後どうなっていうのか楽しみです。そんな2人の様子を含め、かけがえのない毎日を噛み締めて漫画に残していきたいと思っています」と、これからもキラキラした毎日を表現してくれそうだ。

取材・文=澤田佳代

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