倉敷市立自然史博物館の見どころをチェック!生物や地学の好奇心を育もう

東京ウォーカー(全国版)

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ナウマンゾウの骨格を展示する第1展示室

1983年に開館した、岡山県で唯一となる生物・地学などの自然史を総合的に扱っている「倉敷市立自然史博物館」。古代の化石や希少な生き物など、収蔵されている標本は約102万点と中四国でもトップクラスを誇り、また展示物の多くが実物標本であるのも人気のポイント。本物を実際にその目で見たり手で触りつつ、自然史の勉強にもなると評判が広がり、利用者が開館以来、増え続けている。そんな倉敷市立自然史博物館の展示エリアをグルッとご紹介!

※記事内で紹介している展示やアトラクション、イベント、施設等は、休止・中止または内容が変更になっている場合があります。ご注意ください。

【見どころ1】岡山県のなりたちや生き物を4つの展示エリアで見て回ろう

館内は「岡山県のなりたち」「岡山県のいきもの」「昆虫の世界」「植物の世界」と、大きく4つの展示エリアで構成。自然界を探索するような楽しさで、岡山県の地史はもちろん、瀬戸内海、高梁川流域、倉敷に生息する生き物たちの足跡をたどることができる。

「岡山県のなりたち」と題した第1展示室は、主に化石や岩石、鉱物などを展示。展示物を通じて、岡山県の地史や地形、倉敷市の地質と岩石など、岡山県や倉敷周辺の地形のなりたちが理解できる。

なかでも展示室のおすすめは「実際に触れることができる化石」と学芸員の奥島さん。恐竜の足の骨やナウマンゾウの大腿骨の化石に触ることができ、実際に展示室には、地元の瀬戸内海から見つかったナウマンゾウの化石がずらりと並ぶ。また、ほかの展示室にも触れて体験できる展示物が多いのも、この博物館の魅力のひとつだ。

【写真】地球と生物の歴史からスタートする第1展示室


第2展示室「岡山県のいきもの」では、岡山県の自然とその環境に生息する生き物たちなどが、グッと身近に感じられる展示物で構成される。地形や気候からはじまり、自然のなかで暮らす生き物や特徴的な景観を知ることができる。実際に触れる展示物にはタヌキやイノシシなど、野生動物の毛皮コーナーがあり、本物の毛皮の感触にはビックリするかも!?

県内に生息する動物の剥製と資料を展示する第2展示室


第2展示室の「阿哲の石灰岩台地」では灰岩台地のジオラマも見ることができる


第3展示室は岡山県を一気に離れ、舞台は世界へ。世界のさまざまな昆虫の多様性を展示する「昆虫の世界」が待っている。体のしくみや昆虫の生活など、室内には虫好きにはたまらない展示がいっぱい。見とれてしまうほど美しい色鮮やかな世界の蝶たちをはじめ、子供たちが大好きな世界の甲虫コーナーには、ヘラクレスオオカブトも展示している。

色や形で昆虫を分類している第3展示室


第3展示室には岡山だけでなく世界の昆虫もたくさん


第4展示室は、身近な植物を通じてその形態や分類を学べる「植物の世界」。広く植物について展示するほか、岡山県や倉敷市に自生するものも見ることができる。岡山県に生えている19種類のドングリがなる木を紹介するブナ科のコーナーや、タッチ操作で植物を調べて楽しむ「倉敷の植物」「岡山植物図鑑」の2台のパソコンも設置するなど、子供の興味をそそる仕掛けもたくさん。

果実や種など、いろんな植物の形がわかる第4展示室


くらしの中の植物コーナーには、植物を素材にした家具などが並ぶ


【見どころ2】寄贈された資料を生かした特別展も多彩!

倉敷市立自然史博物館の展示を支えているのが寄贈物。「多くの方に支えられ、たくさんの"実物"を持っているのが当館最大の魅力」と奥島さんも語るように、収蔵標本約102万点のうち、90%以上が寄贈標本というから驚きだ。そんな標本を生かした特別展も多く、昆虫や貝類など、1年を通じて新着資料も展示している。年間のスケジュールは公式サイトに掲載されているので、見てみたい特別展に合わせて訪れるのもおすすめだ。

【イベント】展示だけでなく屋内外で楽しむ催しも満載

倉敷市立自然史博物館は市の施設だけあって、展示だけではなく、人と自然をつなげるさまざまな教育の場も提供。1992年に「自然史博物館友の会」が発足し、大勢のボランティアや専門家と連携したイベントも数多く開催している。屋内の講座では「昆虫の採集方法と標本の作り方」や「自然の標本なんでも相談室」など。また、屋外では「植物観察」や「昆虫採集」をはじめ家族で参加できるイベントも。自然に触れたい大人はもちろん、子供が自然に興味を持つきっかけになる体験型も豊富なので、ぜひ参加してみて。

また、毎年11月3日は開館日を記念した「自然史博物館まつり」を開催。当日は入館料が無料になるほか、「スズメバチの巣解体ショー」や「化石探し」など、さまざまなイベントも実施され、多くの人でにぎわうので、こちらもチェックしておこう。

【アクセス】倉敷美観地区周辺で観光と組み合わせるのもおすすめ

路線バス「大原美術館前」下車すぐ。倉敷美観地区の近くに位置する


車の場合は山陽自動車道倉敷ICまたは瀬戸中央自動車道早島ICから約20分。電車の場合はJR倉敷駅より徒歩約15分の場所にある倉敷市立自然史博物館。ちょうど有名観光地の倉敷美観地区の近くにあるため、博物館を訪れる前後に大原美術館をはじめ美観地区での観光を楽しむこともできる。専用駐車場はないので近隣の有料駐車場を利用しよう。

また、周辺には倉敷市立中央図書館や倉敷市立美術館などもあり、自然だけでなくさまざまな文化を通じて教養を深めることができるのも大きなポイント。入館料も一般150円、高校生以下は無料で、当日中は再入館もOKなので、倉敷観光ついでに気軽に立ち寄ってみよう。

【新型コロナウイルス感染拡大予防対策】

・37.5度以上の発熱がある方や、軽度であっても咳や喉の痛みがある方の入館はお断りしております。
・入館時は、マスクを着用してください。
・入館前に手指の消毒をお願いしております。
・人と人との接触を避けるため、2mを目安に他人との距離を確保するようお願いいたします。

取材・文=松本光範

<施設情報>
住所:岡山県倉敷市中央2-6-1
アクセス:【電車】JR倉敷駅から徒歩15分 【車】山陽自動車道倉敷ICから約20分または瀬戸中央自動車道早島ICから約20分
営業時間:9:00~17:15、最終入館16:45
定休日:月曜定休、ただし月曜が祝日または振替休日の場合はその翌日。年末年始(12月28日~1月4日)(※収蔵庫くん蒸などのため臨時休館する場合あり)
駐車場:なし(周辺の有料駐車場を利用)
料金:観覧料…一般150円、大学生50円、高校生以下・65歳以上無料(要学生証・年齢証明等)。ほか団体割引等各種減免あり

※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。

※記事内の価格は特に記載がない場合は税抜き表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

※2020年5月時点の情報です。

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